デイサービス ラスベガスは、単純に「ギャンブルベースの介護施設」と誤解されやすいのですが、厚生労働省の定めるデイサービスの定義から逸脱するものではありません。
名称も含め実際には、介護業務の最前線にいた時の課題やご利用者からのクレーム等にお応えする為に誕生しました。
デイサービス ラスベガスの誕生した経緯を簡潔にお伝えいたします。
デイサービス ラスベガス誕生秘話(森薫談)
入社2年目、私はデイサービスの管理者をしていました。
楽しかった思い出もありますが、デイサービスにおいては相当数のご利用者が「行きたくない」または「帰宅願望」がある事を目の当たりにしてきました。
特に男性のご利用者はこの傾向が顕著でした。男性のご利用者は、女性のご利用者に比べてコミュニケーションを苦手とすることが多く、デイサービスでの輪の中に溶け込めないことがよくありました。もちろんスタッフも何とか会話のきっかけを作ろうとしていましたが、力及ばす上手く盛り上げられないという苦い思い出も数多くありました。レクリエーションにおいてもデイサービスで広く実施されている「風船バレー」「塗り絵」等といったものが主流で、好きな人には良いのですが、好きではない人にはただの苦痛にしかならなかったと思います。結果として、自宅に帰りたいが、帰ることもできず、一日ぼーっとテレビを見て、あるいは居眠りをして過ごすご利用者も少なくありませんでした。
その事を思いだすと今でも寂しい気持ちになりますが、それでも皆んなで出来る限りの対応をしていたと思います。
そんな中、アメリカの介護事業の視察に赴く機会がありました。
介護と言えば北欧諸国が有名ですしサービスもとても素晴らしいですが、それを支える税制等を比べると(消費税25%等)日本で取り入れるにも限界があると勝手に思い、介護保険の無いアメリカでの高齢者の暮らしに強く関心を持ちました。実際にアメリカに赴いて現場を視察して大きく感銘を受けたのは高齢者自身または高齢者を取り巻く環境の「意識の差」でした。アメリカは自己責任の国でサッパリした部分も有りますが、暮らしの中からも「とにかく人生を楽しむ」という感覚がひしひしと感じ取れました。
一例としては
・サンシティというリタイアメントコミュニティでは高齢者による高齢者のための自治が行われ、ゴルフにジョギングにクルージング等々、とにかく楽しそうでした。
・また、介護施設ではお洒落にポーカーをしていたり麻雀に取り組む姿が見られ、笑顔にあふれていました。
・ネバダ州ラスベガスのカジノにも視察に行った際には、日中という事もある為か高齢者と思われる来場者が大いに盛り上がりハイタッチをして喜ぶ姿がありました。
介護保険のない国なのに、介護保険のある国よりも楽しい、ちょっと複雑な思いもありますが、アメリカで実感した高齢者の暮らしを羨ましく思い、日本でも「とにかく人生を楽しむ高齢者の暮らしを実現したい」と考えるようになりました。
様々、難しい事はありましたが、単純に比較すると、
ラスベガスのカジノを訪れていた高齢者は自ら『行きたい』と思い行動をしていて私の知るデイサービス利用者は『仕方ないから行く』とまるで大違いです。
どんなに良いスタッフがいても、どんなに凄い器材があっても、サービスを提供させて頂けなければ私達は何もできません。
まずはお越し頂かなければ何も始まりません。
その為には自ら「行きたい」と思って頂かねばなりません。
学校でも習い事でもフィットネスジムでも全て同じだと思います。
自らの思いがなければ、それは苦痛でしか無く、継続する事は困難になります。
「仕方なしに行く場所ではなく、是非行きたいと思える場所」そんなデイサービスをめざし、日本の高齢者の暮らしの選択肢の一つとして【デイサービス ラスベガス】は誕生致しました。